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◆通りやすいESを書くための3つの大原則(その3)


またまた例題です。
次にあげる2つのES、例A と 例B を読んでみて、
どちらの方がより、
「この人は良く努力しているなぁ」というのが伝わるでしょうか?

例A
カフェでのアルバイトで、バイトリーダーとしてスタッフをまとめ販売目標を達成させたことです。リーダー就任当時は売り上げが伸び悩んでいたため、新商品発売日を機に1日60杯の販売目標を掲げて売り上げの向上を目指しました。
リーダーとしてまずはスタッフ全員の意識の向上をはかるため、目標数と販売数を表示するボードを作り、「あと何杯売れば目標を達成できるのか」を可視化しました。
また、第一声で新商品をお勧めしたり、ドリンク制作時間を短くして回転率を上げたり、好事例をスタッフ全員で共有する仕組みを導入するなどの工夫を行いました。
その結果1日平均で72杯を販売し、新商品売り上げにおいて全国450店舗中4位の結果を得ることができました。


例B
大学のマーケティングゼミに最も力をいれました。
私の将来の目標は、企業のマーケティングや新商品開発に関わることです。この目標に向けて多くのことを学べると考え、ゼミを選びました。同じゼミの同期はそれぞれ多様な価値観を持っていたため、同期からもたくさんのことを学ぶことができました。
達成できないような困難な課題に対してはみんなで何度も集まって話し合いました。時にはつらい時もありましたが、みんなが同じ方向を向いて試行錯誤を繰り返し行った結果、乗り越えることができ、これまでの人生で最高の達成感を味わうことができました。
この経験から、あきらめずにみんなで協力することの大切さを学びました。


分かりましたか??

おそらく例Aの方が、
「努力しているね」というのが伝わったのではないかと思います。

というわけで3つ目の原則は、

「具体的に書くこと」

です。

とは言うものの、
具体的に書け、と言われてもわかりにくいと思うので、
より具体的に、説明していきましょう。


==================
具体的に書くとはどういうことか?
(1)〇定量的 > ▲定性的
(2)〇客観的 > ▲主観的
(3)感情・想いだけでなく「行動」も

==================


(1)〇定量的 > ▲定性的

定量的というのは、「数字を用いて説明しよう」ということです。
定性的というのは、その逆。
例を挙げると、

「一生懸命、勉強頑張りました!」
が定性的で、
「毎日夜中の1時まで勉強しました」
が、定量的です。

こういった話をすると、よくこんな質問をされます。

「自分が頑張ってきたことは、結果が数字に表せないので定量的に書けません
どうしたらいいでしょうか?」

“文化祭実行委員として文化祭は成功したけど数字では表せない”
“コンクールは成功したけど順位や賞がつくものではない”
“頑張ったけど予選敗退” 
などなど…

定量的に書きましょう、というのは、何も「結果」だけではありません。むしろ、自分が頑張ってきた「努力・プロセス」の方を、定量的に書くことの方が重要です。

週●回の頻度で打ち合わせをした
ゼミの準備に毎週必ず●時間以上準備をした
毎日●時間は受験勉強をし、●か月継続した

など。

「勉強量が多いからと言って、効率が悪い人もいます。重要なのは勉強量だけではないと思います!」

はい、おっしゃる通り。勉強も仕事も、量(時間)が多ければそれでいい、というものではもちろんありません。
ただ「少なくとも量的にはしっかり努力ができる」ことは、それはそれでとても大切なことです。一方で努力の質や効率性の部分は、自分が行った工夫などを具体的に書いてください。



(2)〇客観的 > ▲主観的

課題の難易度や努力の程度は、主観的な表現ばかりだと伝わりづらい

冒頭の例B(ゼミ活動のガクチカ)での、
「達成できないような難しい課題」
というのは主観的な表現で、どのくらい難しいのかがわからない。

例えば、
「過去●年で一度も達成されたことがない課題」
「教官から、『これは難しすぎてやめておいた方がいい』といわれた課題」
といった表現だと、ある程度客観的です

似たような例で、
「自分ではもうこれ以上できないくらい頑張りました」
「自分で大きな成長を感じた」
というのも主観的

「先輩から、『同期で一番頑張ってたよ』と言ってもらった」
「お客さまからお褒めの言葉をいただいた」
ということの方が、より客観的で説得力があります。


(3)感情・想いだけでなく「行動」も

確かに感情や想いは大切です。
とは言え、想いばかりで自分の行動が書かれていないと、選考官はその人のことをどう評価していいのかがわかりません。

努力とは行動のことであり、行動によって仕事の成果は生まれるからです(当たり前ですが)。

良い(=通過率の高い)ESほど行動が具体的に書かれていて、良くないESほど行動が書かれている箇所が少ない、という傾向があります。(※ここは大切なことなので、のちほどまた説明します。)


と、いうわけで

3つ目の大原則は、

「具体的に書くこと」

そして具体的とは、

(1)〇定量的 > ▲定性的
(2)〇客観的 > ▲主観的
(3)感情・想いだけでなく「行動」も

と、覚えておいてください。



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プロフィール

(株)ヴィジブルート代表平川敏章

(株)ヴィジブルート代表平川敏章
京都大学 総合人間学部卒業。
メガバンクを経てITベンチャーで新卒採用担当人事を経験し、起業。人事コンサルとして採用業務にかかわる傍ら、日々就活生のキャリアの相談に乗っています。
これまで人事としてかかわった就活生は10,000人以上。
とにかく情報が溢れかえって自分を見失いがちな就活を、わかりやすく、丁寧に、そして本質的に、サポートするのが僕のミッションです。

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